グリスアップをマスターしよう!

キットに付属のグリスとフッ素グリス

ミニ四駆のスピードアップに必要不可欠なグリスアップ。 やり方を間違えると、逆に性能が落ちてしまいます。 良くない例も、あわせて紹介します。


2017/6/6 この記事は「四輪駆動ラボラトリ vol.1」に収録されています。
> 詳細は「電子書籍」を参照

グリスアップとは?

グリスアップは、グリスをシャーシの駆動部分(ギヤなど)につけて、ミニ四駆の性能を上げることです。 グリスは、キットに付属されています。 別売りで、フッ素やチタンが含まれているタイプもあります。

キットに付属のグリスとフッ素グリス

手前がフッ素グリス、奥がキットに付属されているグリス。

グリスアップすると、シャーシの駆動部分(ギヤなど)の回転がなめらかになるので、ミニ四駆が速くなります。 また、シャーシにかかる負荷も減少するので、ミニ四駆を長持ちさせる効果もあります。

グリスアップのポイントは、次の2つです。

  • ①説明書に書かれた通りにつける
  • ②余分についたグリスは拭き取る

①説明書に書かれた通りにつける

グリスは、説明書に書かれた通りにつけます。 言い換えると、説明書に書かれていない箇所には、グリスをつけてはいけません。 過去の大会では、何とボディにつけたレーサーがいたそうです。

キットの説明書には、グリスをつける箇所が分かりやすく書かれています。 ミニ四駆を組み立てながらグリスをつけるのは合理的に感じますが、ここでは一旦つけずにおきます。 ブレークインの関係上、ミニ四駆を組み立てた後にグリスをつけた方が良いからです。
> ブレークインについては、「ブレークインをマスターしよう!」を参照。

グリスのつけ方が示されている説明書

グリスアップの箇所は、
 プロペラシャフトの軸受け(MS、MAシャーシは無し)、
 ギヤ、
 ホイールシャフトの軸受け、
 ローラー軸、
の4つです(次の写真で、赤丸で示した部分)。

グリスをつける箇所

グリスは袋を軽くつまみ、少しずつ出しながら、チョンチョンとつけていきます。 つけすぎてしまうと、余分なグリスが飛び散ってコースを汚してしまったり、、ミニ四駆にほこりがついて性能が落ちてしまいます。 これは慣れの問題なので、以降の説明を意識しながら、グリスアップにチャレンジしてみてください。

プロペラシャフトの軸受け

ブレークインすると、シャーシに粉が付着します。 粉を拭き取った後、その部分にグリスをつけます。 グリスを少しずつ出して、プロペラシャフトを回転させながらつけます。

シャーシによっては、ギヤカバーの裏側と接触する部分もあるので、忘れずにつけておきましょう。

グリスをつける箇所:プロペラシャフトとシャーシが当たる部分(前)グリスをつける箇所:プロペラシャフトとシャーシが当たる部分(後)グリスをつける箇所:プロペラシャフトとシャーシが当たる部分(ギヤカバー)

ギヤ

ギヤカバーを外して、ピニオンギヤ、カウンターギヤ、スパーギヤ、クラウンギヤに、順にグリスをつけてゆきます。 ギヤシャフトにも、忘れずにつけておきます。

1度ギヤにつけたら、タイヤを回してギヤを回転させて、反対側にもう1度つけると良いでしょう。 グリスがギヤ全体に、まんべんなく行き渡りやすくなるからです。

グリスをつける箇所:プロペラシャフトとクラウンギヤが当たる部分(前)グリスをつける箇所:プロペラシャフトとクラウンギヤが当たる部分(後)グリスをつける箇所:カウンターギヤとカウンターギヤシャフトグリスをつける箇所:ピニオンギヤとカウンターギヤグリスをつける箇所:カウンターギヤとスパーギヤ

ホイールシャフトの軸受け

シャフトとシャフト軸受け(ハトメ等)の間にも、グリスをつけます。 つける所は、前後左右の4箇所です。

この時、シャフトの先に、グリスがつかないように注意してください。 ミニ四駆の走行中、ホイールが外れやすくなるからです。 もし、ついてしまったら、ティッシュなどで拭き取ります。

グリスをつける箇所:ホイールシャフトと軸受け部分(ハトメ)の左側前面グリスをつける箇所:ホイールシャフトと軸受け部分(ハトメ)の右側前面

なお、軸受けボールベアリング(六角穴ボールベアリング丸穴ボールベアリング620ボールベアリング等)に変更した場合、グリスは不要です。
> 軸受けボールベアリングについては、「パーツの種類と機能の⑪軸受けボールベアリング」を参照。

ボールベアリングは、内部にオイルが入っているので、最初からなめらかに回転します。 ミニ四駆の関連書籍によれば、ボールベアリングにグリスをつけてしまうと、逆にミニ四駆が遅くなってしまうそうです。

ローラー軸

とりつけたネジを緩めて、ガイドローラーと接触する部分にグリスをつけます。 グリスをつけた後、ガイドローラーを回しておくと良いでしょう。

この時、ネジや回す部分に、グリスがつかないように注意してください。 ネジが緩みやすくなったり、すべってネジが取り付けずらくなってしまうからです。

グリスをつける箇所:ガイドローラーとネジが当たる部分

次の写真のように、袋から出したグリスをつまようじの先につけて、それを移す方法もあります。 狭い範囲にピンポイントでグリスをつけることができるので、とっても便利です。

グリスをつける方法のバリエーション:袋の先に出したグリスをつまようじにつけるグリスをつける方法のバリエーション:つまようじにつけたグリスをネジ穴につける

なお、各種ボールベアリングローラーに変更した場合、軸受けボールベアリングと同じ理由で、グリスは不要です。
> ボールベアリングローラーについては、「パーツの種類と機能の⑫ガイドローラー」を参照。

一通りグリスをつけたら、タイヤを手で回して、グリスが全体に行き渡るようにします。

手で回して全体のグリスをなじませているところ

ちなみに、ワンウェイホイールのギヤ部分にグリスをつけるのは間違いです。 グリスが抵抗になってしまうため、ワンウェイホイールが機能しずらくなるそうです。

②余分についたグリスは拭き取る

グリスをつけたら電池を入れて、5秒ほどスイッチをオンにします。

スイッチを入れてタイヤを空転させているところ

スイッチを切った後、ギヤカバーを外して、余分なグリスがついていないか確認します。

余分なグリスの例:フロントギヤカバーの裏側余分なグリスの例:リヤギヤカバーの裏側

上の写真のように、ギヤカバーの裏側にグリスが付着していた場合、下の写真のように、ティッシュや綿棒で拭き取ります。 シャーシに付着した分は、余分なグリスなので、そのまま放置しておくと、ミニ四駆に悪影響を与えるからです。

余分なグリスをティッシュで拭き取ろうとしているところ余分なグリスを綿棒で拭き取ろうとしているところ

絶対マネないで! グリスアップの悪い例

グリスアップの悪い例を紹介します。 私が子供の頃、下の写真のように、袋1本分のグリスを盛りつけていた友人(以下、M君)がいました。

ギヤカバーにグリスを盛った悪い例

M君いわく、
「いちいちグリスをつけなくて済むから、便利だぜ!」
とのことですが、そのミニ四駆が速くないのは言うまでもありません。 余分なグリスがギヤ回転の抵抗になりますし、グリス1袋分の荷物を積んでいるようなものだからです。

グリスアップのコツを教えても、まったく聞く耳を持たなくて、上達することなく先に辞めてしまいました(M君ごめん、でも、反面教師として出します)。 余談ですが、上達に素直さが大切なのは、何もミニ四駆に限った話ではないんですね。

まとめ

まとめると、ミニ四駆の組み立てからグリスアップまでの流れは、次のようになります。

ミニ四駆の組み立てからグリスアップまでの流れを示したフロー

グリスアップは面倒な作業ですが、コースを走らせる前は、なるべく実行した方が良いです。

時々、古いグリスを拭き取ってから、再度つけ直すとベターです。 特に大会の前は、シャーシのギヤカバー以外の部分もチェックします。 もし余分なグリスがついていたら、拭き取っておけば、バッチリOKですよ☆

グリスアップをマスターして、ミニ四駆の性能を100%引き出せるようになりましょう!


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