ローラーセッティングをマスターしよう!

ガイドローラーの取り付け例

高速のミニ四駆を、コーナーで安定して走らせるための、ローラーセッティングのポイントについて、解説します。


ローラーセッティングを制する者は、コーナーを制す!

ローラーセッティング(どんなガイドローラーを、どの位置に取り付けるか)は、ミニ四駆のスピードと安定性に大きな影響を与えます。 コーナーでは、ガイドローラーが第2の車輪となるからです。

ミニ四駆をノーマルモーターで走らせるなら、キットに最初から入っているローラーで十分ですが、速いモーターで走らせるなら、高性能のガイドローラーが必須です。 また、適切な位置にガイドローラーを取り付ける必要もあります。

ハイパーダッシュ2モーターなどの高速モーターを搭載すると、ミニ四駆のスピードが速くなるので、コーナーを曲がりきれずにコースアウトする危険性も高くなります。

ミニ四駆ステーション大会の様子2

高速のミニ四駆が、コーナーをスムーズに、かつ、安定して走るには、ローラーセッティングがとても重要です。 ローラーセッティングの基本は、次の4つです。

  • ①ガイドローラーは、前に2つ、後に4つ取り付ける
  • ②左右の幅は、なるべく 105mm(10.5cm)に近づける
  • ③前2つのガイドローラーは、ダウンスラストにする
  • ④取り付ける高さは、ミニ四駆の重心の位置に合わせる

4つのうち、①+②のローラーセッティングは、「たからばこセッティング」と呼ばれています。 たからばこは、神奈川県川崎市のお店(ミニ四駆ステーション)です。 たからばこセッティングは、現在、最も安定性が高い方法として、多くのレーサーが採用しています。

【たからばこセッティングの方法 基本編】
 URL:http://www.takarabako.jp/home3/event/246bako/bakosettingu/settingu.htm

①ガイドローラーは、前に2つ、後に4つ取り付ける

ガイドローラーは、前(フロントバンパー)に2つ、後(リヤバンパー)に4つ取り付けます。 そして、ミニ四駆を横から見た場合、片側3個のガイドローラーが、三角形を描くようにします。

ガイドローラーの取り付け例のイメージガイドローラーの取り付け例

このセッティングでは、コーナーに突入した際、1個のフロントローラーで向きを変えてから、2個のリヤローラーでミニ四駆が傾くのを防ぎます。 ガイドローラーを車輪に見立てれば、車体の支え方が、三輪車やオート三輪(三輪のオートバイ)と同じ発想なのが分かりますね。

シャーシ(VSシャーシなど)によっては、横(サイドバンパー)がありますが、後(リヤバンパー)に取り付けた方が安定性は高くなります。 前後のローラー間隔が、長くなるからです。 電車の中で何もつかまらずに立っているシーンを、想像してみてください。 足の幅を広げた方が、電車が揺れても安定しますよね? それと同じです。

ちなみに、フロントバンパーに2段ローラーを取り付けると、安定性がグンと上がります。 2段ローラーは、サイズ違いの上下のローラーで、ミニ四駆をしっかりと支えることが出来るからです。 通常のガイドローラーだと、どうしてもコースアウトしてしまう場合、ぜひ試してみてください。

2段ガイドローラー

なお、ガイドローラーの装着数が6個なのは、レギュレーション(公式大会の規則)で6個以内に制限されているからです。 前述の2段ローラーは、1個にカウントされます。 お得ですね☆

②左右の幅は、なるべく 105mm(10.5cm)に近づける

レギュレーションでは、「ミニ四駆の幅はガイドローラーを含めて105mm以内」と決まっています。 ですので、前後ともに、左右の幅がなるべく105mmになるよう、ガイドローラーを取り付けましょう。

ガイドローラーの取り付け幅(タミヤジュニアニュースvol.155)

タミヤジュニアニュース(vol.155)に掲載された、ガイドローラー取り付け幅の記事。 付属の13mmガイドローラーを19mmに変更すれば、全幅は97mmから103mmに一気に広がるので、ミニ四駆の走りは大幅に改善される。

横幅が広いほど、コース左右の壁とミニ四駆の間が狭くなるので、走行中の左右のムダな動きが減って、スピードが速くなります。 反対に、横幅が狭いほど、直線ではジグザク走行になりがちで、コーナーでは曲がり始めるまで時間がかかるので、結果的にタイムが遅くなってしまうのです。

ガイドローラーの取り付け幅によるミニ四駆の走行の違いのイメージ(タミヤジュニアニュースvol.155)ガイドローラーの取り付け幅によるミニ四駆の走行の違いのイメージ

なお、取り付ける際は、ガイドローラーがミニ四駆の本体(ボディ、タイヤ、シャーシなど)に当たらないよう、気をつけてください。

③前2つのガイドローラーは、ダウンスラストにする

ダウンスラストは、ガイドローラーの角度を、下向きにすることです。

ダウンスラストのイメージ

ダウンスラストにすると、ガイドローラーがコースの壁にぶつかった際、ミニ四駆にダウンフォース(下向きの力)が働きます。 それによって、コースアウトを防ぐことが出来るのです。

ダウンフォースのイメージ

ガイドローラーの角度を、スラスト角といいます。

スラスト角のイメージ

フロントバンパーには、最初からスラスト角(角度は5度)が設定されています。 ですので、バンパーの上側にガイドローラーを取り付ければ、自然にダウンスラストになります。 

フロントバンパー

スラスト角が大きいほど下向きの力が強くなるので、コーナーでの安定性が高くなって、コースアウトしにくくなります。 その反面、スピードダウンしやすくなります。

スラスト角とスピードダウンとダウンフォースの関係図

スラスト角が同じでも、ガイドローラーの接地面(素材/面積/段数)によって、ダウンフォースの力は変わります。 つるつるすべるプラスチック製だと小さくて、すべりにくいゴム製だと大きくなるのです。 アルミ製は、その中間で、ほど良いダウンフォースが得られます。 また、同じ素材でも、面積が狭いと小さくて、逆に広いと大きくなります。 1段よりも2段の方が、大きいわけです。

ガイドローラーの接地面とダウンフォースの関係図

グレードアップパーツには、スラスト角を調節するものがあります。

スラスト角を調整するグレードアップパーツ

スラスト角を調節するグレードアップパーツ「ローラー角度調整プレートセット」。

このパーツを活用すれば、スラスト角を強めて安定性を上げたり、逆にスラスト角を弱めてコーナーでのスピードを速くしたりすることが出来ます。

グレードアップパーツ使用によるスラスト角の調整

ダウンスラストの反対を、アッパースラストといいます。 アッパースラストにしてしまうと、コースの壁にぶつかった際、ミニ四駆に上向きの力が働くので、コースアウトの危険性が一気に高まります。 前輪よりも後輪の大きさ(径)を小さくするなどのセッティングをした場合、アッパースラストになってしまいます。

アッパースラストのイメージ

MSシャーシ専用のグレードアップパーツである「バンパーレスユニット」には、スラスト角がありません。 また、バンパーの下側にガイドローラーを取り付けた場合も、スラスト角はゼロ(シャーシによっては、アッパースラスト)になります。

スラスト角無しのイメージ

スラスト角がゼロの状態だと、コースの壁に接触した際の抵抗が極めて少なくなりますが、何かの拍子でバンパーが歪んでしまった場合、アッパースラストになってしまいます。 あえてスラスト角をゼロにする場合は、十分に注意してください。

④取り付ける高さは、ミニ四駆の重心の位置に合わせる

コーナーを走る際、ミニ四駆に外向きの力(遠心力)がかかります。 遠心力は、ミニ四駆が速いほど強くなります。 スピードが上がるとコースアウトしやすくなるのは、このためです。 一般的には、ガイドローラーを高い位置に取り付けるほど、安定性は高くなります。

【ローラーの高さによる安定性の違い】
高い場合、踏ん張りがきくので、ミニ四駆の傾きを抑えることが出来る。 その代わりに、ミニ四駆が浮いた際、コースの壁の上に乗り上げやすくなる。
低い場合、ミニ四駆が浮いてもコースの壁に乗り上げにくい反面、ミニ四駆の傾きを抑えることが難しくなる。

ガイドローラーの高さの違いによるミニ四駆の走行の違いのイメージ

ノーマルモーター程度であれば、キットに付属のガイドローラーで十分ですが、ハイパーダッシュ2モータークラスの場合、取り付ける高さを調節しないと、コーナーを曲がる時の遠心力に負けてしまい、ミニ四駆がコースアウトしてしまいます。

ガイドローラーを取り付ける高さの目安を、次に示します。

【高さの目安】
前  :ホイールシャフトの高さ付近より少し上
後上段:3.0 〜 4.5cm
後下段:ホイールシャフトの高さ付近

ガイドローラーを取り付ける高さの解説付きイメージ

ポイントは、重心(重さの中心:ミニ四駆の場合は、電池とモーターの高さ)の位置に合わせて、ガイドローラーの高さを調節することです。 重心が低いほど、走りが安定するので、コースアウトしにくくなります。

前と後下段のガイドローラーの高さは、重心を意識して、一定範囲内(ホイールシャフト付近)にしないと安定性が下がります。 特に、前のガイドローラーは、高過ぎても低過ぎてもNGです。 逆に言うと、適切な高さで取り付ければ、前を2段ローラーにしなくてもコースアウトしにくくなるんですね。

自転車やバイクを運転するシーンを、想像してみてください。 前後2輪でも倒れずに安定するのは、重心の真ん中(1番重い人体の位置)に車輪があるからです。 もし、体を左右にずらしてしまうと、横に倒れてしまいそうになりませんか? それと同じです。

また、後上段のガイドローラーの高さは、4.5cm以内(できれば、3〜4cmの範囲)にしてください。 コースの壁の高さは5cmなので、あまり高くするとミニ四駆が浮いた際、コースの壁の上にガイドローラーが乗り上げてしまう(コースアウトと同様、リタイア失格となる)からです。

なお、マスダンパーを取り付けたり、車輪(タイヤ&ホイール)を変えたりすると、ミニ四駆の重心が変わる場合があります。 今までは大丈夫だったのに、セッティング変更して急にコースアウトするようになったら、ガイドローラーの高さを再度調節してみてください。

ローラーセッティング後のチェックポイント

ローラーセッティングの基本①〜④に沿ってガイドローラーを取り付けたら、電池を入れた状態でミニ四駆を横倒しにしてみて下さい。 手を離した後、やや遠慮がちにシャーシ側に向かって倒れればOKです。

ローラーセッティング後のチェックポイント(手を離す前)ローラーセッティング後のチェックポイント(手を離した後)

反対に、ボディ側に倒れたらNGです。 セッティングを見直しましょう。

また、ミニ四駆がそのまま自立してしまう状態は、場合によっては裏目に出ることがあります。 ミニ四駆が自立する状態が、コーナーでは最も安定性が高くなります。 高くなりますが、激しいアップダウンでミニ四駆が横倒しになった際、そこから復帰できなくなってしまうからです。

実際、ジャパンカップ2013東京大会では、ナイアガラスロープver.2を越えた直後にバランスを崩して横倒しになったミニ四駆が、コース内でそのまま自立した状態で止まってしまい、リタイアとなるシーンがありました(店舗レースでも、同じ光景を目撃)。 一方で、横倒しになってもシャーシ側に向かって倒れたおかげで、レースに復帰したケースがありました。

ジャパンカップ2013東京大会の様子その1ジャパンカップ2013東京大会の様子その2ジャパンカップ2013東京大会の様子その3ジャパンカップ2013東京大会の様子その4ジャパンカップ2013群馬大会の様子その1ジャパンカップ2013群馬大会の様子その2ジャパンカップ2013群馬大会の様子その3ジャパンカップ2013群馬大会の様子その4

ミニ四駆を速くすればするほど、コーナーでコースアウトする危険性が高くなります。 ローラーセッティングをマスターして、単に速いだけでなく、高速でも安定して走る、素晴らしいミニ四駆を目指しましょう!


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